花尻 知都 帯広畜産大学 畜産管理学科 畜産資源経済学講座 4年 |
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私が受験のために、初めて帯広に来たとき、飛行機の中から雪で一面真っ白の十勝平野を見て「え?こんな所で生活できんの?」と思いました(十勝の方すいません)。空港からバスに乗り換えて外の景色(一面に広がる畑)を見て、一層不安がつのりました(ほんとうにすいません)。というのも、私は昔からすごく都会に憧れがあり、必ず都会の大学に行こうと心に決めていたからです。そんな私が帯広に来てはや4年目。今では本当に帯広畜産大学に来て良かったと思うことばかりです。例えば、私が始め嫌だと思っていた帯広の環境。すっかり、このスケールの大きさに飲み込まれてしまったらしく、最近では人の多いところに行くのが嫌になってしまいました。また、○○においしいお店があると聞くと車で片道一時間位かけて行くのは平気になりました。他にも、帯広に来て青空がすごくきれいなこと、星がこんなにたくさん夜空で輝いていたこと等、改めて気づく当たり前のことがたくさんありました。本当に大自然の中で暮らすと、心が洗われるような気持ちになります。 私事ではありますが、この夏から一年間、大学の短期派遣留学生として、もっとスケールの大きい中国の新疆ウイグル自治区にある新疆農業大学へ留学することになりました。そこで私は、発展段階にある中国経済が生じる所得格差について研究しようと考えています。このように、大学では自分が望んでなりたいように努力すればかなう所だと思います。 最後になりましたが、畜大の一番の良さは人間関係の濃さだと思います。全校生徒が少ない分だけ、研究室以外の先生にも顔と名前を覚えていただいたり、ほとんどの人が独り暮らしをしているので友達とは家族のような深い付き合いができます。このような人間関係は、お金で買えないものであり、一生自分の手元に残る財産だと思います。みなさんも、ここでしか得られない経験とのんびりと濃い大学生活を送りに畜大に来てください。 |
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笹部 美知子 |
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私は志望大学を決める時、一番好きだった生物が勉強できたらいいなという漠然とした希望で、この農学部を選びました。その時、こんなに長い間ここで勉強することになるとは思っていませんでした。私は、本大学の農学部、修士課程を経て博士課程に進学しましたが、勉強すればするほど知らないことが多くなっていきます。農学部は、地球上のあらゆる生物およびそれらをとりまく環境のすべてを研究対象としており、基礎研究から応用的な研究まで幅広い分野から構成されています。しかし、その根本にはそれらの生物と私たち人間がどのように関わって行くべきなのかというテーマが、常にかかげられています。現在、環境問題、遺伝子組み換え技術等、自然と科学技術とのあり方が大きく問われていますが、自然と科学技術の共生を考える上でこれからの農学部は大きな役割を担うことになると思います。一人一人の力は小さいけれど、ほんの少しでもその一端を支えられたらと思いながら、素晴らしい先生方のもとで研究しています。みなさんも、ここで小さな一歩に参加してみませんか? | |
大谷 環奈 |
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高校時代に植物の品種改良についての本を読んで興味を持ち、この学科に進学しました。専門科目では、生産技術の開発が農業を支える重要な役割をもつことを学び、また、農場実習では、植物を栽培する面白さを実感しました。卒業研究では、ミカンとオレンジの性質を調査して、それらの良さをあわせもつ品種を作るための研究を行っていました。もっと深く果樹の機能を理解し、よりよい品質の果物を作り出したいと思っています。 |
東海 辰弥 京都大学農学部農林経済学科(現生産環境科学科) 平成1年卒業 アサヒビール株式会社 |
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京大には学問を究めるのは勿論のこと、スポーツでも何にでも打ち込む事が出来る風潮があります。私自身は、戦略を重視するという競技の特性に魅せられてアメフトに没頭しました。合理性を徹底的に重視し、スペシャリストを適材適所に配置することで組織を強くするというアメフトの基本理念が非常に新鮮であったことも一因です。組織の中で自分はどうあるべきかを常に考えさせられ、その実現へ向けて効率よい努力をすることを求められたアメフト部での5年間は、ビジネスの疑似体験であったように思います。 京大には学生の潜在能力を開花させる土壌がある。何かに挑戦したいと思っている人には、きっとその「何か」をつかみ得る場所となるでしょう。 |
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山本 裕子 |
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現在、日本たばこ産業、医薬事業部、学術チームに在籍しています。医療用医薬品の営業に必要な文献、データ等をまとめてパンフレットを作成したり、各営業員への教育などをしています。医者が相手なので専門知識が必要とされ、さらに日進月歩していく業界なので日々勉強しています。就職して5年半、初めの2年半は清涼飲料水の開発をしていました。”転勤”というサラリーマンの宿命で仕事がコロッと変わりましたが、農学部で学んだ基礎と物事を科学的に考えていく姿勢さえあれば何とかやっていけるものだと実感しています。 吉田山のふもとでのんびりと自分の実験のことと遊ぶことのみを考えていられた農学部での時間は、今の私にとって夢のような時間であり(仕事と育児に追われている身なので)、また大きな財産であると思っています。 |
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中薗 栄子 |
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「誰もしたことのない研究」の一言。3回生で初めて研究の楽しさを感じました。現在は、植物ウィルス病防除のために弱毒ウィルスの研究・開発を行っています。「誰もしたことのない研究」を手掛けるには楽しさだけでは押し切れませんが、これがあるから失敗してもがんばれると思っています。こんな楽観主義が、まだまだ女性の少ないこの分野で研究をすすめていくには必要かも知れませんね。 | |
尾坂 知江子 |
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21世紀は、生命科学の時代 こんにちわ。私は、畜産学科で家畜や家禽について学び、大学院では、チャンスがあって鯨類の研究に関わることができました。鯨の研究者にはなれませんでしたが、ほ乳類や鳥類を勉強できたこと、鯨学の研究者達と出会い、漁業の一端をかいま見ることができ、とてもよかったと思っています。 そして、就職。初めは農学部の特権?を活かし、食品衛生監視員として働き、現在は、生命科学の学芸員として、生命科学と社会を結ぶという新しい分野を切り拓いているところです。 さて、映画「もののけ姫」をご覧になりましたか。私は、自然を象徴するサインより、人間の活動を象徴するエボシ御前に共感を覚えます。農学部は生きものの生きるしくみとともに、それを利用する人間の英知を学ぶところだと思います。利用するために自然を研究する農学部で、自分の手や足を使って、実際に実物を見て、現場を感じて、21世紀「生命科学の時代」を駆けていって下さい。 |
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伊藤 智美 |
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“すばらしい人間環境作り”の原点です。 私は現在勤務している会社では、”すばらしい人間環境作り”というスロ‐ガンを掲げ、ノンアスべスト、低ホルマリンの建材等を製造しています。私がこれまで農学部で研究してきた木材は、リサイクルでき、また地球温暖化の原因でもある炭酸ガスを固定する、人や環境に優しい材料であリ、まさに”すばらしい人間環境作リ”に欠かせない材料であリます。しかし現代の高度化社会では、ただ単に木材をそのまま使用する訳にはいかず、一定の規格や複合材料としてのあり方が更に求められる事と思います。それを学んでいけるのは農学部でしよう。 私は学生時代、時問に縛られず、自由に研究をし、本当に恵まれた環境であったなと思います。現在は研究とは異なる商品開発をしていますが、農学部で学んだ研究の進め方は今でも役立っています。旨さんも”すばらしい人間環境作り”の原点である農学部ですばらしい研究ができるよう頑張って下さい。 |
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横田佳子
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私は、水産庁で水産行政に携わっています。人類共通の財産である水産資源の管理と利用に国際的な関心が集まっており、現場の漁師さん一人一人と国際社会との橋渡しを担う、非常にやりがいのある仕事です。水産業という産業を通じて地域振興や海洋環境の保全、新たな資源の開発等やりたいこと、やれることはたくさんあります。今からは、女性でも益々の活躍が期待されている職域・分野です。また海洋資源に着目すれば医学、薬学の分野までその可能性は無限に広がります。海洋にはフロンティアがあります。新しい視点から、新しい発想で、皆さんも海洋を科学してみませんか。 | |
北野清和 |
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大学院修士課程を出て直ぐに、リポビタンDやゼナでお馴染みの大正製薬の研究所に勤め始めて7年目になります。仕事の内容は研究所の創薬部門などでデザイン・合成された科学物質や天然物から取り出された科学物質のお薬としての効果を動物を使って調べる、というものです。このような研究内容を薬理学実験と申します。僕の場合は、学生時代に筋肉から新しい成長因子を探すという研究テーマでしたので、学生時代に学んだり、研究したことと少し関連性のある仕事をしていることになります。予想されたような効果が確かめられると、大変充実した気分になります。 | |
福田好博 |
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開業医を目指して入学し獣医師免許を取得して以来、小動物臨床に携わって28年になります。薬剤・検査機器・手術法などの進歩、飼育環境の改善などで犬・猫の寿命は15歳までにのびて動物病院の使命も高まっています。受験生の皆さん、初志貫徹して頑張って下さい。 | |
松村健道 |
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現在、フグ毒のフグ体内における生理学的機能について仕事をしています。一昨年は幸運にも、”フグ毒はフエロモンだ”という論文が Nature に掲載されました。今は、フグは何故フグ毒に中毒しないのか、というテーマをおっかけています。定年まで10数年、まだまだやりたいことが山ほどあります。 |